□月 ●日  No1190 チーフの休日


顕界で休日。幻想郷生活に慣れすぎているため朝が早い。 5時くらいに起きてしまい、目がさえる。
二度寝しようと思ったが、勿体なく感じてきたので部屋の掃除と朝食の準備をする。
竈でご飯を炊く癖がついたせいか、ジャーの電源を入れてないことに気づく。
時間が掛かるかなと思ったが、電子レンジであっという間にご飯が温まることを今更思い出す。


店が開くのは概ね10時というわけで、それまでの時間を家事で過ごす。
所要時間を計算したつもりが悉く早く終わってしまう。 こんなはずではなかった。
開店時間前に家に出てオープンと同時に店に入ることにする。
とりあえず必要なものを買い出しておきたい。
調味料パック用の香辛料や塩の類を補充。 いざとなったら命をつなぐ大切なアイテムだ。


最近マヨネーズがかなり優秀だという結論に達した。
浅間が重度のマヨラーで、幻想郷の食べ物にマヨネーズをかけているのだが
塩分補充の観点から見てもマヨネーズは結構よいソースであるようだ。
種類を限定できるのもポイントが高い。 とりあえずマヨネーズだけあれば良いのだ。


昼、タイムサービスで朝倉の姿を目撃する。
私の姿など眼中にないらしく、詰め放題ミカンを必死に詰めている。
岡崎が総菜コーナーでサラダ類を物色していた。 自炊しろよと思う私のカゴの中は
ほとんど食材で占められている。
肉の類は皆冷凍に入れておく。 冷蔵庫も冷凍庫の大きい奴を選んである。
幻想郷ではたまに予定通りに帰れないときがあるので食べ物を冷凍庫に入れることは
とても重要かつ有効なのである。


果物の類など冷凍保存できない場合は、ばら売りのものを少量買うようにしている。
どうせ腐らせてしまうに決まっている。
緊急用発電機付きの照明器具を買っておく。 幻想郷で使えそうだ。
サバイバル用のナイフの類も確保しておきたい。 十徳ナイフが便利なので数個買っておく。


昼は外食。 和食レストランで蕎麦を頼む。 顕界のそばつゆはコクがある。
幻想郷に鰹だしが失われて久しいからだ。 仕方ないので少量は輸送しているが
鰹節は高嶺の花だったりする。 橙は鰹節を咥えることがあるがあれはもの凄く効果だと理解されたい。


時間が余ったので昼寝したらあっという間に夕方になった。
適当に友人を呼んでのみに繰り出すことにした。 
帰りがけに小兎姫と一緒の朝倉を発見。 友人に彼女かと尋ねられた。
よりによって小兎姫を指さしていたのはご愛敬である。
朝倉の視線が本気で痛かった。


あとで友人には事情を説明したが、彼も謎のオーラを一身に受けていたらしく
怖かったと漏らしていた。