発掘船こと聖輦船の改造工事の話が持ち上がる。
なんでもこの船を遊覧船にしたいのだそうだ。 あまりにも大胆すぎる発想に唖然とする。
もちろん無理に改造しなくても外観を変えることは無理ではないのだが
その都度船長か大師様の理力を消耗するとあっていい加減直そうという話になったらしい。
遊覧船を造って何をするのだろうと思ったら、船長からさらりとお金を稼ぐと
言われて絶句する。 現状でも命蓮寺は経済的独立度が高いのだが
できる限り経済支援は受けないつもりなのだろう。
それは我々にとってはあまり良い傾向ではない。 資金面でズブズブの関係にした方が
遙かに安心だからだ。
改装費用で大いにもめる。
今回改装費用の算出に当たっては一切の支援を行わない方針だと
霊能局からお達しがあったからだ。 あくまで自己資金で行わせキャッシュフローを
減額させようという意図が見える。
値段も本来の価格をきちんと出すことにした。 ぼったくり価格は確実にばれるからだ。
折衝の末なんとか半々の負担で持ち込みそうになったのだが、
ナズ軍曹が我々の方でかなり巧妙に仕掛けたはずの盗聴器を外したらしいと言う話が
技術部の方から出た。
ネズミは電磁波を関知する能力があり、ダウザーの能力も電磁波探知能力の一端である。
盗聴器を探すのはおてのものだったようだ。
スペルカードベースで作られた盗聴器以外の顕界型盗聴器はきれいに外されてしまったようだ。
おかげでこっちは話し合いがやりづらくなった。
結局半々が負担金二割になってしまった。 たまらない話だ。
二割でも結構な額だし、こっちが負担する額はもちろん色々まけて貰うので
そこまで大きな額にはならないとはいえ、色々ややこしい話である。
ある種紅魔館や永遠亭の方がずっとマシに思えてくるのは気のせいじゃないはずだ。