□月 ●日  No1196 運送事故


あってはいけないことではあるが顕界で商品を運ぶトラックが追突事故を起こした。
背面を少し小突いただけだそうだが、中に乗っているものにとっては
かなりのダメージとなる。


我が社の場合、商品の注文を受けた後問屋に商品を手配する。
当然ながら問屋から商品がトラックで一度商管に運ばれたあと、
パッケージを外すなどの処理をの後、列車に乗せるためのコンテナに積まれる仕組みと
なっている。
事故はその商管に運ばれるまでのプロセスで起こった次第である。


こういう場合の処理は本当に面倒くさい。
商品が破損粉砕しているのなら、保険を使って代替え品を手配すればよいが
この場合は一度商品を下ろして検品しないとならない。
端から見ると商品のダメージが認められないからだ。
それでも開封するといくつかの商品が駄目になっていた。
問屋の人がやってきて検品を手伝っているが、あまりの事態に顔が真っ青である。
もっとも問屋の人の懐は痛まないのだが、遅れることが危険なことは
よくわかっている。


よくよく調べると確かに商品が一部ひしゃげている物がある。
トラックの損害はあまりないとはいえちょっとの衝撃でもこの有様だというわけだ。
それに事故品タグをつけてのち、私は幻想郷に飛ぶ、当該商品のリストを参考に
謝りに行くためである。


妖怪達には嘘は通用しないので、彼らの言葉で脚色するが事実を話す。
嘘を言っても仕方ないともいう。
紅魔館に1パレット分 地霊殿にも1パレット分 魔界に3パレット分
よりによって話が通じない連中の筆頭ばかりで鬱になる。


結論か言えば幻想郷クォリティを鑑みれば数日遅れても問題なかった。
食べ物類が遅れるのは少々きついが代替え品を送る案は採用しなくてよかったようだ。
それも幻想郷の普段が流通速度が遅くて多少の遅れを許容できる環境にあるからだと
思われる。 それでもかなり文句を言われて生きた心地がしなかった。


心配なのは納品した後なのだが、その辺は別の担当者と打ち合わせて
疑いのあるやつを撥ねるなど各種対応してくことになった。
まことに面倒くさい話である。