□月 ●日  No1224 朝倉さんの手記


小兎姫が裏切ったので、仕方なしに古い友達とご飯を食べることにする。
私が先輩と仰ぐ彼女は私に永遠の若さを保つ方法を教えてくれた。
結局、そのまま利用できずに原理だけお借りしたわけだけど。


なんでも数百年ほど地下に封印されていたそうで、一体何をやったのか何となく
想像できてしまうのが悲しいところ。 
聖人君子の振りをしているけど、重度のブラコンなのは変わらず。
相変わらずの性格で、封じられても心根は変わらないといったところだと思う。


彼女にクリスマスの説明をしたものの、どうも要領を得ない。
この1000年の間にカミ様も多様化した。
多様化によって新しい信仰も生まれ、それに伴い人間と妖怪の関係性も変わりつつある。
すでに人間と妖怪が手を取り合うという段階は終わっている。
妖怪はすでに人種と同様の扱いとなっている。 それを彼女に説明するのがどうにも難しい。
初めて食べるケーキの味に終始大興奮しているようだった。
贅沢だと憤慨しながら幸せそうな顔になっているのが印象深い。
やっぱりいつの世も甘味は正義だね。


クリスマスと言うことでカップルだらけで悲しくなってくる。
彼女が縁日みたいだと言っていたけど、概ね間違ってないと思う。
性の6時間の話をしたらあっさり乗ってきた。
あなた尼さんじゃなかったのかい。


酒場をはしごしながら色々なお酒を飲んでみる。
彼女もすっかりできあがって、あっちこっちに説教を始める始末。
地面に吐きだしたので、仕方なしに会社に連れ出してみる。
胃薬を飲ませて落ち着つかせてほっと一息ついたら、
突然、チーフのバカから連絡が来た。 妖怪の山で足止めを食ってるみたい。


逃げる方向を指示しようとしたら、彼女が仲間を呼び寄せてチーフを救出してくれた。
そのまま寝ゲロを吐きながら眠ってしまったので一人寂しく掃除したのでした。


朝チーフが凄いにおいだと文句を言ったのでピコぽんハンマーでマットに沈めておいた。