□月 ●日  No1225 年末動員


例の神社でおけら参りの準備のため動員が掛かる。
この祭りは顕界でもやっているもので、早朝から行われる耐久レースみたいな祭りである。
この祭りは28日から31日まで行われるため、動員を掛けないととてもじゃないが
自称現人神だけでは勤まらないのである。


頭数のため浅間と櫻崎が参戦。 メリーと蓮子の二人組も巫女服を着せる。
博麗の巫女は病気払いの儀式が大人気で、手伝いにもいけないらしい。
かなりの金が手元に残ったらしく、香霖がツケを全額払ってきたと驚いていた。
それはもはや異変の域ではなかろうか。


おけらの根を例の神社に配送。 これを用いて炎をつけるのが鑚火式(さんかしき)である。
この炎は24時間体制で消さないように守らないとならないのだが、燃えるおけらが
くせ者で妖怪が嫌うにおいを発し続けるため人間が昼夜交代で見張らないといけないという
面倒な仕組みとなっている。


昨年はヴィヴィットを利用したのだが、お姉さんから邪道と言われたので、
今回は人間を用いる約束をしてしまった。 仕方ないので霊能局の櫻崎まで手伝いに呼んでしまった。
どうせ数時間しかいないのだろうが、彼女とて顕界の博麗神社の管理があるので
ここに居続けてもらうわけにもいかない。


一方命蓮寺は、あちこちで行われる厄落としのせいで居づらくなった妖怪達の受け入れ先になることを
表明している。 博麗神社はすでに人でごった返しており、普段は妖怪のたまり場になっていたのが
ここにきて使えなくなったので、受け入れ先を探していた事情がある。
妖怪だらけになると人間がよりつかなくなるが、そこは妖怪達にも知られている大師様のことなので
敷地内がカオスな環境になると言うことは多分ないであろう。


岡崎と北白河が巫女服で例の神社に現れたのはびっくりした。
ここで暴動がおこってもたぶんこれだけの面子ならすぐに沈静化できそうではないかと思ったのは
私だけではないだろう。
それにしてもうちの会社は夜型人間が多い。 メリーも蓮子も完徹平気とあっさりと言ってきた。
肌がやられると北白河はすこしあきれ顔だった。


あとで聞いたら特別手当がかなりの額だったらしい。アウトレットモールでちょっとしたバックが買えると
いう話だから出たいと言う人は結構いるだろう。
おけらの灰はあとで御守として再利用するので、皆で灰を入れる御守作りに精を出す。


今年もいよいよ大詰めである。 
大変だろうがせめて新年は静かに祝いたいと思う。