□月 ●日  No1287 白狼天狗の近代戦


幻想郷に流れてくるのはいつも小さなものとは限らない。
困るのはやはり巨大なもののの幻想入りだろう。
建造物などは再利用ができるからまだマシだが、飛行機やヘリコプター
船舶などは箸にも棒にもかからない。
どれもこれも幻想郷で利用するにはあまりに不便すぎる。


飛行物体でも困るのはやはり戦闘機の類などで、戦闘状態にある飛行機なんかが
流れ着くと幻想郷内はてんやわんやの大騒ぎとなる。
それでも博麗の巫女が出撃しないで済むのはそういう相手にも対応できる
体勢が幻想郷に存在しているからである。


前置きが長くなったが、今日は白狼天狗のところにお邪魔している。
白狼天狗に米帝のコンバット教本を送るためだ。
もちろん顕界のものとほぼ同一である。
顕界の本を持ってきて良いのか?という声が上がるかも知れないが
幻想郷で手に負えない近代兵器の知識はこのような本から得るのが一番合理的だ。


幻想郷の住人に顕界の本が読めるのかきっと皆は疑問に思うだろう。
だが、こういう教本はイラスト漫画仕立てになっていて文字を読まなくても
理解できる作りとなっている。 
生き残るために全ての精読が必要なこの本は、可能な限りイメージで伝わるようにできている。
読んでません知りませんでは済まされないからだ。
そんなことがあったら皆が棺桶に入っている。


もちろん米帝識字率問題もある。だれもが全ての文字をきちんと理解できるとは限らない。
仮に識字率の高い我が国母国語ならどうかと思うだろうが、言葉のニュアンスが確実に伝わるとは
限らず、結局絵解き形式の方が便利で楽という結論になる。


白狼天狗は飛行機やヘリコプター相手の位置取りも学んでいる。
背面が基本的に死角であることを理解している。
飛行機と妖怪の飛行については雲泥の差がある。 やはり妖怪は小回りが利く。
ジェット戦闘機がレシプロ機と闘うようなものだ。
レシプロ機側に特性を生かすための知識と火力があるとジェット機が勝つのは色々難しい。


しかし妖怪側のメリットはなんといっても携行火器を飛行しながら運用できることだろう。
RPGやスティンガーなど本来なら地上から放つ兵器を空で運用できる場合
その戦略はかなり自由度を増す。 反作用で吹っ飛ばされる問題は残るがその辺は訓練でカバーしている。


白狼天狗は幻想郷では扱いにくい近代兵器と闘うノウハウを多く持つ。
対して対人戦ではスペルカード戦において不慣れな問題が出ている。
ある意味仕方ないとはいえもう少し白狼天狗については評価してもよいと思うのである。