□月 ●日  No1331 鬼とお酒


花見の席となると俄然元気になるのが鬼たちである。
とにかくお酒が飲めるということでガンガン呑む。
アルコール度数なんてお構いなし、90%クラスの冷凍保存が必要なお酒を
割ることなく呑むことができる。
これが出来るのはうちの会社でも浅間くらいだ。彼女は完全に特別である。


鬼たちは何故酒に強いのか?
鬼だから酒に強いと言うわけではない。物事には合理的理由が存在する。


鬼たちが大陸からやってきたことは結構有名な話だ。
アジア系ではなく所謂東欧系の流れと言われる。
それだけに鬼の女性は皆美しい。透き通った白い肌と栗色や金色の髪が印象的である。、
そして、顕界におけるロシア系もまたお酒に強いのだ。
寒さを凌ぐために強力なお酒を飲まないといけないからである。


このことからも鬼たちが素直に地下に住むことになった理由を知ることも出来る。
単純に地上よりも暮らしやすいからだ。 地下の温度は常に一定で
寒さを凌ぐ必要がないのである。 明るささえ確保していれば地下世界は
鬼たちにとってパラダイスだったのである。


鬼たちの生態についてはまだまだ謎が多い。
謎の秘術を使うし、巨大化や分裂などその能力は多彩かつ強大だ。
その能力が一体どこから来るものであるのか?
それこそこの幻想の世界におけるロマンというものだと思っている。


花は散って新緑が見えつつある幻想郷の櫻。
鬼たちはおかまいなく花見酒を楽しむ。
今年も大量の酒が消費される。 専用徳利が追いつかないこの状況は
大変だけどこちらとしても目の保養だったりする。
花より団子っていいますよね。