□月 ●日  No1332 小兎姫による春の交通安全


朝 寒暖の差が激しいのでエアコンを掛けっぱなしで寝たら喉がからからになっていた。
加湿器でも付けておけば良かったかなと思う。
普段よりも水分を多く取ったので移動中にトイレに行きたくならないか気になるところ。
外の世界のトイレを知ってると幻想郷のトイレが利用しづらい。


今年も春の交通安全と言うことで通達が来た。
一応幻想郷は我が国の特別行政区なので、キャンペーンも一応幻想郷でやっているのだけど、
特に取り締まる項目がないのでスローガンだけが一人歩きしている印象。
酒を呑んでべろんべろんの状態で空を飛ぶなとか、極端な高速飛行はするなとかそんな程度の取り締まり
しかできない。


夜間に蛍光たすきを付けさせる運動もやっていたけど、最初はおもしろがって人気が出たが
すぐに発光する妖怪が居ないと意味がないことに気づいておじゃんになったことがある。
幻想郷で安全がどうとかっていうのは結構無理があるのではと思う。


暇なので他の犯罪ファイルを閲覧しているのだけど
幻想郷の犯罪は外の世界の犯罪傾向と大きくは変わらないと思う。
殺人もあるし、窃盗とかの軽犯罪も結構ある。 
詐欺もあるけど妖怪相手の詐欺は色々リスクが大きいから少々少なめだったりする。
先日はマルチ商法まがいの犯罪も取り締まった。
こういうのは外の世界も幻想郷の大きな差がないのだけど、幻想郷の場合は
釈放された後の犯人が殆ど殺されるって点で割に合わないと思う。
その街を追い出されて街道にさしかかったところを見計らって妖怪に襲われるケースが多いのね。


たまに事情を知らない博麗の巫女が妖怪に攻撃を仕掛けるときがあるけど、
事情を知ったら彼女はもっと容赦しない。
もっとも彼女に事情を説明するときは彼女の価値観に合わせないと駄目で、
お金を取られたより饅頭を取られたと言った方が通ることが知られている。


取り締まりのさなか、急にトイレに行きたくなってあちこち探してしまった。
妖怪の一人がその場でやればいいのにと言うから思わずどついてしまった。
ごめんなさいって謝ったけど。相手はその場を立ち去ってしまった。 


結局民家に駆け込んで厠を借りたのだけど、においはきついし拷問だった。
臭い対策をした便器って幻想郷では少ないのでとても辛い。
慣れてしまえばよいって言うけど慣れられれば苦労はない。
マルハチに頼んで臭いとりスプレーを取り寄せて貰おう。


結局、交通安全と言っても特にやることが無くその場で突っ立って時間を潰すだけで終了。
もうちょっと有意義な取り締まりってできないものかって思う。
そういえば、幻想郷っていつ携帯電話が解禁になったのだろうか。
天狗の一人が持っていたけどもう携帯電話の一部が幻想入りしたというのだろうか。