□月 ●日  No1416 マップ更新


幻想郷の地図がまた少し変わっていると言うことで更新作業。
衛星地図と何処か素性の分からない妖怪によって作られる地図はPDAに送られる。
幻想郷で行動する上でとても重要な存在だ。


幻想郷はとても出鱈目な土地である。
結界の大きさは有機的に変化し、あちこちに歪みもある。
妖怪達が空を飛ぶ必要がある理由もそこにある。
空を飛ばなくては、歪みに簡単に飛び込んでしまい直ぐに自分の居場所を見失うからだ。
それができなければ私のように文明の利器に頼るしかない。


もっとも空を飛んでもルートを誤ることがあるのはある意味仕方ない。
迷いの竹林のように妖怪が空間を直すケースすら有る。


幻想郷の地図がしばしば更新されるのは、外部からの侵入を防ぐ目的があると言われる。
いくら幻想郷といえど何人も生還すれば自ずと地図などの文献などが外の世界に残ることになる。
そこで空間を一部修正して文献の信頼性を減らしてしまうのだという。


もちろん幻想郷の領域そのものが広くなるケースもある。
インフレーションと言われる現象は私も一度体験した事があるが、
本当に幻想郷の物理面積が増えてしまうのだ。 未開拓地域が大量に増えると結構処理に困る。
住民は食料を得るために結構侵入するため、あっという間に遭難が増えるのである。
困るのは寧ろ小兎姫達であるが。


今回の大幅変更は妖怪の山方面のようだ。自称現人神の神社に行きやすいように
セキュリティを割と甘くしていたのだが少しだけ締め付けを増やしたようである。
今までがあまりに酷かったので今回の変更は妥当な線だが慣れるまでが大変そうだ。
天狗たちがストリートビューを幾つか遺しているのでそれを頼りにすることになりそうだ。


地図の更新は数ヶ月に一回程度であるが、この辺の事情を知ってると
如何に何も知らない外来人が入ったら出られない土地であることがわかるであろう。
幻想郷は何だかんだ言って危ない土地なのだ。