チーフの馬鹿が勝手にムラサ船長の顕界入り申請を書いてしまったせいで予定が色々狂う。
私が聖白蓮を何処か変なところに連れ込もうとしていると思っているのだろうか？
私のことをなんだと思っているのだろうか？
本気で邪魔なので、雲居さんにそのことを話したら自家用車を用意してくれて一安心。
流石は聖白蓮の懐刀だったりする。 そういえば顕界でも秘書業をやってるって話を聞いたことがある。
今回の目的は妖怪と人間が今どういう関係にあるかを確認させること。
実は今までも視角を一部貸すなどして顕界の情勢をみてもらったりしていたのだけど
やっぱり生の顕界を見て貰わないと説明が付かないから、今回の話に至ったわけで。
本当は私としては彼女を顕界に連れて行くのは反対だった。
彼女の復活の黒幕を見せるようなものだったから。第一都合良く間欠泉で星蓮船が解放されることが
不自然だと考えないといけない。 そんな間欠泉が流入するような場所を封印の場所に選ぶ訳がない。
土木工事を駆使してそこまで水を引いて、星蓮船が解放されるように仕組んだに過ぎない。
当然彼女もそのことは重々理解している。 だから自分を解放した人と会おうと考えるのは
自然なんだけどね。
その人物にあって早々、弾幕戦が始まった。 よりによって顕界で。
比良乃と仲間を引き連れて取りあえずその場から逃走。
当然の流れだったんだけど、彼女に関する謂われも信用ならないってことがよくわかるわ。
落ち着いたら回収することで小兎姫に話をつけて村紗水蜜と合流することに決めた。
一輪さんと待ち合わせて、取りあえず村紗ちゃんに何を食べたいのかと尋ねたら
そんな大それたことは出来ませんって言われた。
彼女が幻想郷に行って食べられなくなったものということで刺身でも如何って話したら
そんな贅沢品はいりませんって言われた。
ここの世界では刺身はちっとも贅沢品ではないのよって話しても信じて貰えないので
スーパーに彼女を連れて行ったらとても興奮していた。
そりゃ、生きている蟹が店の中に展示されていれば驚くし、 冷房の掛かった店内に
仰け反ったりして見ていて楽しい。
チーフはチーフで勝手に村紗ちゃんの反応にいちいち過剰反応していてこれまた面白い。
大丈夫、村紗ちゃんは今まで扱った妖怪の中でも無害な方だよって言っても信じてくれないの
だから困る。 そんなに私って信用ないのかしら。
帰りがけ白蓮を回収しに行ったら一室が見事にぼろぼろになっていた。
どうせ税金で払うんだから問題なし。
二人とも落ち着いてお茶を飲んでいたけど、小兎姫の話では険悪な雰囲気だと言っていた。
ブラコンって言っても、仲が良いとは限らないんだなこれが。
くたくたになっている二人を運び込むのにチーフとちゆりを使ってしまったけど。
考えてみれば雲山を借りれば良かったのが失敗だったと思う。
雲居さんの能力をフックするのはまだまだ技術的課題が多くて上手くいかないのだけど
見知ってる二人を運ぶと雲山が知ればきちんとした反応をしてくれると思うんだ。
結論から言えば、まあまあの一日ね。被害を最小限にしたって意味で。
