□月 ●日  No1596 パンドラの箱


本日の朝倉はこの妄言からスタートした。
「アニメ化したい。」
「はあ。」これをはじめ周囲の反応は冷ややかである。


最近顕界では萌え神社なる物が流行っているらしい。
カミ様もこぞって萌え路線の勉強をしており、色々な意味で手遅れになったカミ様を
見て世も末だと岡崎が嘆いていたのはつい先日の話である。


我々が職場としている幻想郷の住民をモチーフにしてアニメにすれば
副収入ゲットというのが朝倉の話である。 まさかアニメの題材が現実に起こっているとは
誰も思わないだろう。 そういう意味でこのプランは色々現実味はある。


技術部の人間がすかさず突っ込みを入れる。 一体誰が造るのか?
すると朝倉、普段本を委託しているアニメ店と関係者に話したと言っていた。
此所まで来ると勝手にしろと言いたくなる。


暫くしてコンテが届いたのだが、何故我々もアニメ化しているのか、もちろん脚色されいているし
ロールも違うが明らかに我々をアニメ化している。
朝倉から大丈夫、数秒だけのちょい役だからと言われ、脚本を見ると
弾幕の前に逃げ惑う市民Aになっていた。
問題は普段幻想郷で同じ目に遭っているということだが気にしてはいけない。


話は熱血番長が幻想郷住民とバトルする内容ということになっているらしい。
どこがどうアニメ化なのだかよく分からない。
困ったことにボスも一応この件に許可だけ下ろしている。


ボスの話ではアニメ化ということは視聴者は現実ではないと認識することであり
幻想の力を高めるのには有効だと言うことだそうだ。
一体何処で流すのかと朝倉に聞いたら、某漫画店だという。 


やっぱり見に行かないと駄目なのだろうか。