□月 ●日  No1597 妖怪との付き合い方を少し考えてみる


幻想郷の妖怪と上手く付き合うコツというものを色々考えた時頭をよぎるのが外国人との
付き合いの問題である。 妖怪との付き合いは外国人との付き合い方によく似ていると誰かが言った。
私はこれについて半分正解で半分誤りだと思っている。


妖怪と人間できちんとやりとりするには結局のところ信頼関係が必要だ。
個人的に妖怪は義理堅いしだまし討ちをすることはまず無い。
だまし討ちをするのは概ねこちらの身内だったりする。
それもたいていの場合、勝手にこちらが恐怖に駆られ疑心暗鬼に陥り勝手に関係を悪くさせている。


何かに似ていると思ったら隣国とのビジネスだった。
特に製造業で顕著なのだが、現地の人を信用するべきところで信用しないために
却って品質低下を招いているらしい。 
隙間妖怪は八雲商事の成功の鍵は現地化と言っていたが、その発言は100年前から
既に述べていたという。 賢者という物はやっぱり考えが違うということか。


その辺の事は大師様辺りも毎度指摘している部分である。
私に言わせれば妖怪が人との関係性について厳格になる理由は至極簡単だ。 
人間は移動前提の職場でない限り活動範囲も想像以上に狭いし、一生も短いが
妖怪の場合はそうはいかない。活動範囲が思った以上に広く、一生が長い。
だから下手に何処かで関係を悪くすると何時までもそれが尾を引く羽目となる。


例えば、人間にちょっとした悪戯をしただけで延々と祭事を通じて苛められる妖怪がいる。
誰もが心当たりがあるはずだ。
そういうこともあるので智恵物の妖怪になればなるほど人間にちょっかいを出さないことが
通例なのである。
ちなみに、やるなら分からないようにやるのが基本である。


よって信頼関係を築くにはあまり深く考えずに人間と接するのと同じような感じで
普通に妖怪と接する方が良いと考える。
それによってちょっとした幻想が吹っ飛ぶ可能性が高いのだが、それはそれである。
アットホームになりすぎた妖怪が目の前で新聞を顔に掛けて寝ているのだが、
どうやって起こそう。