□月 ●日  No1598 だからイメクラじゃねえよ


朝倉理香子のコスプレと言えば、八雲商事では最早名物である。
霧雨のご息女が用いている着替え魔術をベースに真っ新なスペルカードが
どの妖怪が行使しても安全に利用できるかどうかを検証するものだ。


最近では勝手に改造されたカスタムバージョンが数多く出回っている。
そのため朝倉の検証作業も複雑さを増しているようだ。
スペルカードの一部コードはオープンソースとなっており、
混怪で最新情報を頒布したりもしているらしい。


私としては朝倉の能力は特定妖怪の完全コピーだと思っていたが
実際のところはそうではないらしい。例えば紅魔館にいるヴァンパイアの主人や
白玉楼のお嬢様の再現率はとても低い。
能力周りの解析が進んでいないためであり、仮にヴァンパイアの主人が行使するような
運命に対してどうするのかという倫理的な面を含めて手が出しにくいなんて
こともあるらしい。


メイド長への変身は時間停止の再現までは成功したがその時間はメイド長の半分にも
満たない代物だし、ナイフを投げることもしない。
そもそも外見が残念なイメクラ風にしかなっていない。


ナズ軍曹のコスプレについては彼女独特のGPSシステムの移植には成功しているものの
物を探すには至っていないとかでこれまた中途半端である。
ただし見た目的には何処かアトラクションでも行ったような風体になるのでまり違和感がない。


そんな彼女が今一番苦慮しているのが鵺のエミュレートであるらしい。
元々正体不明を売り物にしている彼女を再現するのはどう見ても至難の業だ。
解析された日には鵺の存在意義にも関わってくるだけに鵺自身も観測されまいと
必死になっている有様だ。


もちろんご多分に漏れず鵺のコスプレもやっているのだが、これがなんとも残念な代物である。
これは私の印象だが、多分コスプレが似合わない奴の再現度は低いのではないだろうか。
ミニスカートにニーソックスを穿いたまま社食でコーヒーとトーストを口に運んでいる
朝倉を遠巻きに見ながらそう思った。


イメージイラストはこちら
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