□月 ●日  No1686 だが想像して欲しい揺れたと言うことは。


株式会社八雲商事 それは幻想郷に物資を運ぶことを生業とした企業のことである。
今日、天界にて一つの実験がなされようとしていた。
比那名居の娘に小型センサーをつけて、自然災害を
直前に察知しようという試みである。


速報は自動的に八雲商事のサーバーを通し、一秒以内に我々の端末に転送される。
妖怪たちは地磁気の乱れなどを察知してすぐに行動をとれるのだが、凡人たる
我々にはこのようなアイテムがあると有り難い次第。


それは龍宮の使いを通して彼女のアクセサリーに仕掛けられた。
作戦は完璧、設置も完了、バッテリー交換不要。
すばらしいアイテムだ。


早速起動する。 すぐに速報が流れた。 そして地面が揺れる。
すばらしい。実験は大成功だ。
これで幻想郷でとりあえず致命的な問題はたぶん起こらない。


問題はすぐに発生した。 一日に何度も起動する。
PDAのバッテリーだって有限だ。アラームが鳴りっぱなしでは、五月蠅いが
マナーモードにも出来ない設定が災いした。
お昼休みにも速報は勝手に流れた。


仕方なく、メンテと称してサーバーを一度ストップ。
まだ数カ所しかなかったからとりあえず止めることに成功。
メンテを行い、改良してとりあえず速報は収まった。


そして地面が揺れた。


まあ、甘かったと言わざるを得ない。
要は服を脱いだときに能力が発動したってだけだ。
予知の道はまだまだ遠いというわけだ。 はあ。