□月 ●日  No1714 幻想百葉箱


河童が設置している百葉箱。天気をはじき出したりいろいろなセンサーも
入れている。こいつのメンテナンスに八雲商事の面子総出で当たることに。


百葉箱は温度や湿度などを測ったり、地震などを計測するシステムや
人捜しなどに活用される天狗たちの端末などいろいろな機材がぎっしり
詰まっている。万が一電源が切れてもバッテリーとバッテリーを充電する
ためだけのスペルカードなどが詰め込まれており、一ヶ月は補給なしで
動作することができる。


これらを河童たちとのセットで蓋を開けてテストモードを利用して
機材の動作チェックを行い、不調な機種は交換することになる。


こんなことは妖怪だけでできるのではないかと思う人はなかなか鋭い。
この百葉箱はきちんと結界で防御されており、妖怪の忌避剤として機能している。
まず、ここに設置されている忌避剤結界を外すにはその訓練を受けたうちの
社員ではないといけない仕組みなのだ。 良くできている。


結界を外す前に、さらに百葉箱の半径10メートル外に設置している
ポールにロープを掛ける。そこに博麗印の御札を貼り付ける。
巫女がアホみたいな価格で売りつけているが効果は相当の代物だ。
いわゆる地雷弾幕みたいなもので触れると妖怪や妖精たちは爆発する。


背後の安全を確保したら、百葉箱の御札をはがして作業開始。
データの受信状態となかの機材の状態を確認し、交換する部品を確保。
たまにロープの外に交換機材を置きっぱなしにしているケースが散見されるが
その場合は蓋をしめて一からやり直し。


作業は30分くらいで終わって次の場所へと移動する。
一日三カ所くらいが限界なのだが、やると結構きつい。
どちらかというと距離的な部分と置いてある場所の険しさのせいだが
こうした保守業務は幻想郷維持のためには必要なことなので文句は言えないのだった。


今日は特にトラブルなし。