□月 ●日  No1713 人民ボカン計画


市場で見るからに怪しい二人組が何かを売っているという通報があったので
客を装って何が売られているかを確認しにいく。


現場に到着すると誰が見てもサングラスとマスクをした秋姉妹で思わず
吹きかける。そして販売しているのは誰が見ても怪しい薬。
要するに収穫できるものを増やしたり太らせたりすることが出来る薬である。


意外と知られていないがこれらは顕界にも使用されている。
きちんとした用法さえ守れば作物の商品価値も上がる。
が、なぜ秋姉妹がサングラスとマスクをしているのかが疑問ではある。


とりあえずこの薬を持ち帰ってしかるべき分析が出来そうなところへと
行くことに。普通に考えれば薬屋のところだが、植物学は専門外と言われそうなので
とりあえず夢幻館でこの薬が何に使う代物か調べてもらうことに。


門番のエリーさん。一目見てそれが何に使うのか理解した模様。
どうもこれは、作物を弾幕として利用するときに使うのだという。
適当に用意した種にその薬をふりかけて、種を投げる。
口を開けて耳をふさぐと、程なくして種が爆発した。
結構な爆音があがり、地面にちょっとした穴ができる。
結構凄い威力だ。


こりゃすごいなあと二人で感心しているところに風見女史が出現。
種がもったいないと少し不機嫌な表情。 いやそれ振りかけたのはエリーさん
だからと良いながら振りかえると彼女は逃走済み。


私の持っている薬を一瞥し、今度はそこそこ大きくなったスイカ
振りかけた。程なくしてスイカはふくれたのち小さく爆発。
これは本来は弾幕に使う物ではなく食糧難になっている状況下で
栄養価はそのままだがせめて量だけをふやすためにつくられたものだという。
たくさん振りかければ爆発するらしい。


破裂したスイカを拾って食べたらとても甘くておいしかったことは伝えておく。
その後エリーの捜索を手伝わされたがたぶん今日いっぱい帰ってこない気がする。