□月 ●日  No1715 妖怪と犯罪行為


顕界における重大事件に妖怪が絡むケースはそう少なくないと言われる。
人間を超える身体能力を犯罪に利用しようと考える者は決して少なくない。
こうした犯罪に手を染める者は統計的に妖怪とのハーフも少なくないと言われたことがある。


妖怪たちには重量はあまり関係がない。
大量の金品を盗む際に問題となるのは重量である。
過去には千両箱を小脇に抱えた状態で、屋根の上を走った大泥棒の件がある。
これは現実には不可能である。
千両箱の重量は約15キロ。これを小脇に抱えるのは困難だが根本的に
それだけの重量をもって移動すれば確実に屋根が抜ける。


それでも過去の泥棒たちは逃げおおせたのは彼らが実はお金を盗んで
貧民に配る妖怪だったという説がある。
彼らは自分たちの存在を認めてもらうためにお金を盗んでいたらしい。


最近では現金輸送車を襲って多額の金を奪ったケースもある。
こちらはモータリゼーションが進んでいたが、相手の目を欺いて
現金を奪ったケースとしては妖怪の犯行であり、その依頼主に
お金が行ったという話も聞いたことがある。


このように妖怪が犯罪に荷担した場合は基本的に霊能局の出番となる。
人間では不可能でも妖怪たちには可能であるものを推察し、捜査する。
荒事ばかりをやっている小兎姫みたいな人物も居るが
実のところかれらは元警察官やら元私立探偵などで構成されており
その実態は殆ど知られていない。


しかも外見はさまざまで、近くにいた主婦が霊能局のエージェントでしたとか
酷いケースだと偽装結婚してまで妖怪の近くに居を構える者すらいる。
ほとんどスパイ映画の世界だが、実のところ人間相手の一般的手法が
妖怪相手にも効くからにすぎない。


妖怪が捕まったあとどうなるかは私も知らない世界である。
誰かご存じの方は教えて欲しい。