□月 ●日  No1729 自業自得


幻想郷にぼちぼちブラウン管のテレビが流れてきている。
通常これらのテレビはリサイクルで処理されるものだが、不法投棄も蔓延しており
そのまま幻想郷へやってきたのだろう。


基本的にまだ使えるが、買い換えの場合が多いのでまだ映る。
幻想郷にはテレビ局もないし地上波デジタルもないが、昔のビデオデッキなどは
手に入る。あとは適当なソフトを探して持ち込めばとりあえず昔の映画などは
見られる寸法だ。


自称現人神のところで映画を見るのもいいのだが、あそこで見られる映画はというと
極端にジャンルが偏っており、最近は周囲の住民にも飽きられていると聞いている。
本人は好きなジャンルさえ見られればご満悦なのだろうが。


そんなわけで私のセーフハウスにテレビが到着。
クソ重くて泣けてくる。大きい画面だと極端に重い。これでもスペルカード納品システム
を使って運んだのだが、設置する段で腰をやられるのではないかと思った。


香霖堂で買ってきたビデオも設置。ビデオソフトは顕界のリサイクルショップで買う。
香霖が奥からアダルトビデオを幾つか持ってきてどうやって見るのかしきりに質問するので
正しい使い方を書いて説明文を書いておいた。
もちろんビデオのタイトルもきちんと書いてあるので安心だ。


さて、肝心のテレビだが、少し使うとすぐに画面が乱れてしまう。
ああ、やっぱり投棄したものだから駄目かなと思って、駄目元でテレビをたたくと
中から謎の音が。
幻想郷でポルターガイストは珍しくないとはいえ遭遇すると少しびっくりしてしまう。


しかし、テレビの裏から出現したのは
Gの名を冠する大量の生物たちだった。
さすがにこれには腰が抜けた。
それも数十匹。 みな外へと逃げたが。
テレビは結局返品させて貰った。


何故か黒こげになっている店内に。