□月 ●日  No1757 再教育


うちの会社には河童が多数入社している。
みな優秀なエンジニアであり、掃きだめが幻想郷に残っているんじゃないかと邪推
したくもなる。 


河童たちと言えば基本的にオタクであり、かれらを手懐けることは相当
厄介である。基本的に自分の興味のあることだけを仕事にしようとする彼らは
スタンドプレイ時はとても優秀なエンジニアであるがいざ協調した仕事になると
途端に仕事が遅くなる。


以前、例の神社がダム工事に河童たちを用いて失敗したことがあったが、
彼らは基本的に土木工事が得意ではない。彼らがギーグであると言われても
彼らの知識のフォーマットが幻想郷が成り立った当時のままでは、自然ダムを
人工的に作るしか手立てがなかっただろう。
本当のダムを造るのは妨害させて貰ったが。


彼らには何を与えるべきなのか、まずは十分な知識である。そして十分な知識を
活用するための場である。そのためには河童だらけでプロジェクトを組んではいけない。
人には役割があり、バランスの取れた人員を用意しないとならない。
河童にはおのおのの分野にあわせた再教育を行う。
人間の半分でそのカリキュラムは終わりとなるが彼らは至って優秀だ。


知識と同時に現場を見せて実態と知識のすりあわせも同時に行うことも大切だ。
これにより河童たちを十分な戦力へと変える。
これらをやっていないから例の神社は失敗したのである。
それらに対する予算も期間も十分掛けている。一朝一夕でどうこうできるものではない。


彼らは彼らの仕事をやらせるべきであり、地下発電施設はそうやって上手くいったのである。
まあ、それが本当に活用されるかは本当に別問題であるが。