□月 ●日  No1761 局地解体


最近、幻想郷で局地的地震が頻発している。
決して異変などではない。 比那名居の娘が考えた新しいビジネスである。


本来、比那名居の娘たちが地震を起こすのは断層などにたまったストレスを解放する
ためである。これにより壊滅的な地震を防ぐことができる。
ところが比那名居の娘が起こした異変は鬼たちにあることを気づかせた。
彼女の力があれば博麗神社すら倒壊させられる。
その力があれば簡単に建物が解体できるのである。


ここでポイントになるのは地面が隆起したり沈降していないということだ。
本来地震を起こした場合、地面が不陸になるのでまず平らにすることからはじめないと
ならないのだが、博麗神社の場合はなにもせずに再建できた。
もちろん地盤が固いからということもあるが、これはすなわち揺れる範囲を調整
できるということだ。
つまり液状化の原因になりそうな砂の層をさけて地震を起こすことができるのである。
これは便利だ。


これは我々にとってもメリットが大きい。 少しづつ解体していけばどうしても
費用が掛かる。もちろん材料の再利用を考えれば少しづつ解体が望ましいが
それでも人件費が勝る。 爆薬や弾幕を使って解体するよりもはるかに安全で
周囲に迷惑も掛けにくい。 それは神社は倒壊したが数メートル先の石灯籠が
破壊されなかった事例をみても明らかだ。


そんなわけで、結構なお金が彼女の家に舞い込んで比那名居家は久々に
小金持ちになった次第である。問題は彼女がお金の使い方をあまり理解していないことで
それは今後の教育待ちではあるが、この辺は多分問題ない。


相場を分かっていないが故に不当に安いのだから。