□月 ●日  No1762 八雲商事流通センター


八雲商事商管部 幻想郷行きの商品が一時集まる場所であり、
パッケージの開封と確認作業が同時に行われる。
これらの商品は一部妖怪には直接届けられ、一部商品は通常流通される。


これらの商品はメーカー表示などを消去した特別製である。
メーカー表示を消すのは幻想郷と流通上齟齬を生じにくくするためである。
もちろん、無縁塚などを通してメーカーが書かれた品々もあるにはあるが
その大半は外の世界に詳しい無縁塚住民によって利用されるため実害には至らない。


商管部といっても巨大な倉庫に商品が大量に積み上げられているアレであり、
殆ど一般の流通センターと変らない。違いがあるとしたら、妖怪たちが
商品につけられたタグをホバリング飛行で確認してチェックを入れる程度だ。
モノを運ぶのはフォークリフトであり、利器が使える部分は当然利用する。


浄水器など、人の口に入るものは抜き取り調査も入る。
一般の成分分析システムでは人間に有害かどうかしかわからないので
妖怪にも対応した成分分析システムを永遠亭のテクノロジを利用して
導入している。これにより、分析はずいぶんと効率が良くなったと言えるだろう。


これらの商品は普通にトラックに運び込まれて、そのまま幻想郷行きの列車に
積み込まれることになる。運送屋さんも一般のところであり、
一部運送屋はそれが幻想郷行きであることをきちんと理解している。


所謂医薬品や輸血部材についてはスピードが優先されるので、ルートが違うのだが
大半の商品はここで管理される。 これら流通センターが幾つかあるとのことだ。


人間に安全で妖怪には毒となる代物には一応シールを貼るのだが
故意に摂取してそのまま身代わり呪符が発動する案件が多発しているとのこと。
そろそろ表示法を考えないといけないのかもしれないと言われている。