□月 ●日  No1766 困ったことに顕界にもいる


とある妖怪に食べ物を持って行ったら今後は持ってこなくて良い、別のモノを
くれと言われた。本気で頭が痛い事態である。
この手の妖怪の食べ物は大量発注 在庫で抱える仕組みを採用している事が多い。
場合によってはこれら在庫が全部不良在庫になったり腐らせるケースもある。


もっともこの場合妖怪たちの変化に気づかない我々が悪いケースが多い。
少し観察すればわかるというものなのだが忙殺されると気づかない。


八雲商事には一つの大きなテーマがある。それは人や妖怪を飢えさせないことだ。
これがなかなか難しい。
幻想郷は妖怪たちの隔離システムであるが、それを成り立たせるためには妖怪たちを
飢えさせてはならない。飢えは破壊を生むからだ。


当然ながら食糧自給能力の確保にも力を入れるが、妖怪たちにはそれだけでは駄目で
彼らの存在意義を再認識させるという行動が必要である。
が、大体再認識させた段階で何かが変る。 
からかさお化けが多々良小傘になったように彼らは彼らで状況に合わせた進化をする。
それに対応するのが意外と大変だったりするのだ。


つまり、彼らの食べ物が変わるのはある意味想定内のことである。


それは良いのだが、一つ聞かせてくれ。
何故、食べ物類が娘の下着に替わったのかを。


だいたいこれは飯じゃないだろうが。
いや、飯じゃなくても生きていけるといえばその通りなのだが。