□月 ●日  No1808 独立法人


最近命蓮寺に結構な数の妖怪が集まりつつある。一応霊能局の息がかかっているし、
予算もそこそこ以上にあるのでこちらがどうこうってわけではない。
すでにお気づきの方もいるかもしれないが、実のところ命蓮寺についてはこちらが物資を運ぶよりも
霊能局側で予算がついていて、こちらが何かを持って行くというシチュエーションは少ないのだ。


たまに大師様が絡んでくるがこいつは単に朝倉と知り合いだったという事実があるからに過ぎない。
朝倉と関わるとどう見ても破戒僧なのだが、そこまで落ちぶれてはいないと思う。
霊能局の連中がちょくちょく手に負えない妖怪のいなしかたを聞いてくるが、それくらい自分でやれと
言いたいところだ。


しかしこの状態はよい状態ではない。いわゆる最終手段である物資シャットアウトが通用しないからだ。
それについてはボスも八雲紫も苦々しく思っている。


といっても博麗神社にいる妖怪が減る気配は一向にない。
その理由を小兎姫が教えてくれた。どうも命蓮寺は、顕界に最近までいて幻想郷生活に慣れない
妖怪達の駆け込み寺と成っているようなのだ。
なにせ復活組ばかりの幻想郷において確かに幻想郷のルールは妖怪達にも妥協を求めている。


自称現人神みたいに全面的なバックアップがあるならいざ知らず、普通の妖怪も本来なら
自称現人神みたいなバックアップがあるべきなのだ。
それが出来ない以上はどこかがやるしかない。
この指摘は確かに筋が通っている。


しかし、大師様もある意味新参であり幻想郷のルールが曲解されている可能性はある。
何かしらトラブルを起こさないことを切に願う。