□月 ●日  No1820 宴の後


夏の終わり
それはすなわち大打ち上げ会の始まりである。


夏と言えば妖怪達の営業活動の日である。
それが一応の終わりを見せた今、こうして始まる夜通しの打ち上げ会。
ええ、出ましたよ。酷い目に遭いましたよ。


幻想郷における宴会の場合、そこに運ばれる物資の数といったらかなりのものでありまして
お酒がガロン単位で必要だったり、列車で運ぶコンテナが酒で満載なんて普通にあるわけです。
当然おつまみも凄い量になるわけで、家事が得意な妖怪変化を動員して料理を大量投下するわけで。


すべてが規格外の飲み会が始まり
7次会の後迎えた朝。 動ける者がゴミ拾いを開始する。


ここまでくると産業廃棄物のコンテナを用意したくなる物量である。
混載だったらどれほど楽か。気をつけないといけないのは本体になってしまっている妖怪である。
ゴミだと思ってうっかり捨てると、ゴミの中で復活なんて間抜けな事態となる。
ゴミのにおいをまき散らしながら、なぜ俺を捨てたなんてまるで動物のような文句を垂れる。
体中にゴミが付いているのに気づいてその場で脱ぐ者もいる。
これが美女だったらそのまま眼福なのだろうが、その場で脱ぐほど周りの視線が気にならない
連中である。その中身はむべなるかな。


一応、るーこと数機を使っているのだが時間が掛かって仕方ない。
メイド長が応援に駆けつける。時間を停止しながら瓶だけを回収しているようだ。
紅美鈴女史も駆けつけてもらってる。二人は一応警備担当だったので、そこまでお酒が入ってない。


いよいよ面倒になったのでボスに連絡してコンテナを派遣。
幻想郷にもやってくる産業廃棄物業者。二台ほどコンテナを設置。
コンテナには基本容積を減らすために砕いて入れる。 美鈴女史が器用に品々を破壊しながら
入れていた。しかも素手で。 お見事。


魔術でゴミの集積などできないのかと思ったが、肝心の魔法使いは今横で大の字になって寝ている。
そのまま簀巻きにするか、色々やってやろうかと思ったが、よだれが酷い上、近づいたら
尻を掻きながらおならをしたので放置確定。


結局その日の夕方まで片付けは続いて、応援の方に礼金と御礼申し上げて解散となった。
こんな調子である。