□月 ●日  No1834 勝手に同志にされた件


封印を解くというのはそれほど面倒なことではない。術式を逆送して解いていくのだが
その代償が人間の魂 すなわち生け贄とかだとやや面倒とかそんなレベル。
と、綿月依姫から説明を受けたが。個人的にはこんなアホなことはやらないで早く帰りたいというのが
個人的なところ。


それにしてもこの仙人、所謂邪仙と呼ばれる類のようだ。ありとあらゆる手でこちらを籠絡しようと
してくる。私一人だったら本気で危なかっただろう。
目的のためには手段を選ばないタイプの人間だ。久々に相当の下衆を見た。でも冷静になって
考えてみると幻想郷住人も相当酷かった。平均的に訂正。


復活してから相当時間も経っているらしい。スペルカードを渡したら結構喜んでいた。
これで命蓮寺の連中とも対抗できると言っていたから、ああ、悪の帝王ねと言ったら
無言で握手された。
たぶん、私の言っているニュアンスは相当違う。
そうか、悪の帝王か、帝王なのねと何度も念押しされた。
どちらかというと金食い虫という意味でだがな。


ちなみにさすがの彼女もお金の問題には勝てなかったらしい。ここに有った宝物は兵隊を作るのに
使い果たしてしまい、肝心の闘うための御札が足りなかったというのだから間抜けな話である。
こうなったら、奥の手を使うしかないとか言っていたが、発言内容があまりに酷いので
ここでは割愛する。


月面戦争はどうなったんだとか言ってるので、自分の横にいる綿月依姫を指さして紹介してやった。
ふわふわ浮いているくせに腰を抜かしてしばらく動かなくなっていた。
とうとう不老不死が現実にとか言っていたが、とりあえず依姫が鞘でこのゾンビ製造仙人を
どついて黙らせる。 


というわけで封印を解く仕事はしばし有耶無耶に。 会社に持って帰る案件だから
今決めるわけにも行かなかったわけで当然と言えば当然の話だ。