□月 ●日  No1835 大プロジェクトだそうです


宮内省霊能局 こいつらは要は体制の連中だ。幻想郷をただほったらかしにしたら何が起こるか
分からないと言うことで監視したり、外の世界に残存している妖怪達を取り締まるのがお仕事だ。
ここからの依頼というか、公安なのだが一匹もとい一人の妖怪を搬送することになった。
この顕界でもっとも成功した妖怪の一人であるという。


その人物は普通に正面から入ってきた。周囲がお早うございますって言うから私も普通に従う。
会社に到着したら、机の上で正座しているおばさんの姿が。いや、若いか。
人の机の上にお茶をすすっている。 これについてどうコメントすれば良いというのか。


朝倉が出社。何故か出社した岡崎が逃亡。北白河が引っ張られる。
「マミゾーちゃーん」「りかこちゃーん」という声ととも抱き合う二人。
お願いだからこの二人を一刻も早く、ゴミ捨て場に放りこんでくれ。
と言わんばかりの異空間が広がる。出社して人が増えた筈の社内 どん引き。


岡崎が後ろから手招きをするので行ってみる。なんであいつがいるんだと言われたので
「知るか」と回答しておいた。実際に分からないのだから仕方ない。
なんでも彼女は岡崎に最初お金を貸した人物らしい。ああ、なるほどと思う。
お金は八雲商事が肩代わりしたとはいえ、その取り立てはかなりごついとのこと。


ひとしきり異空間が展開されたところでボスの号令が下りた。
皆が集められて、説明が始まる。これはかなり珍しい光景だ。
第二次月面戦争以来の展開である。
見れば小兎姫や櫻崎の姿、霊能局の局長から隙間妖怪そして見慣れない服装の人物までいる。


かいつまんで書いておけば、地底から史上最悪の人間が復活するらしい。
妖怪と言わずに人間と言ったところにこの問題の根深さがある。
つまるところ、この顕界に野心を持つ人物が幻想郷で復活するという。
公安部の連中は、幻想郷の住民にこの問題を押しつけるつもりなのだろうか。
そもそも幻想郷立ち上げの段階で本当に隔離したかったのは妖怪ではなく
こいつだったのではないかと思えてくる。


それはあのマミゾーとかいう妖怪や朝倉、そして魂魄の表情がこわばっていることからも
見て取れる。今回の件が総力戦であることがわかった瞬間である。
まあ、こっちの戦力が有れば概ねつぶすことは出来そうな気がするのだが
ボスの狙いはただ一つ。 奴らを型に嵌めること それにつきるのである。