□月 ●日  No1906 リソース


幻想の世界において、その物体が文化的に葬り去られたかどうかなんて実は関係ない。
こと幻想郷はそういう意味ではデタラメで融通が利く世界だ。
そうしないと容易に破綻するので、当然と言えば当然の成り行きである。


博麗大結界にはそうした「あそび」の部分が数多く存在する。
あそびがないと大きな大異変が起こっても処理しきれない。余裕となるリソースが常に必要だ。
無知な者や愚かな者はそれを無駄だと言うが、実際には余裕となるリソースがなければ
息苦しいだけになる。


博麗の巫女にもスペアがある。月面に行った時は自称現人神が幻想郷にやってくるのを待つ必要があったし
うちの社員にも博麗の巫女の代わりになれる人物がいる。


たとえば浅間伊佐美がそうだ。彼女が博麗の巫女の代わりにならなかった理由は単純。
年齢制限で引っかかったからだ。彼女は永い妖怪達の寿命からすれば誤差範囲とはいえ
年齢がいきすぎたのである。


これはかつて、何も説明なしに幻想郷に送り込んだ際、発狂してしまい自殺してしまったという
事例があったからと言われる。現代ではそんなアホなことはしない。
自称現人神についても可能な限りのソフトランディングを行い、最終的に幻想郷に来て貰った。
その辺のノウハウは確実に貯まっている。
その意味では私も巫女達のための実験台と言ってもよいかもしれない。


そんなわけで、いざとなっても基本的に博麗の巫女がいないなんてことはまず無いので
安心されたい。幻想郷は皆が思っている程にヤワではないのだ。
多分自分も