□月 ●日  No1918 監視がどうとかいうけどさ


社畜とか言われるかも知れないが、八雲商事外回り営業には全員GPSが配布されている。
GPSで自分の居場所は逐一監視されるというわけだ。
最初はGPSなんて拘束されるようで嫌だと思うかも知れない。
だが、幻想郷で働くとまず、こう思うようになる。


「GPSがなければ怖くてやってられない」


そう、動かないときは大体本当の意味で危険が迫っているときなのだ。
弾幕雨あられカバーリングしていて動けないとか、巨大妖怪に取り込まれて消化
しかけたとかである。(困ったことに消化仕掛けた奴はご褒美とほざいていた)
そのとき、会社から連絡があると本当に安心する。というか。早く助けに来てくださいって
状態になる。


GPSは命綱である。なにしろGPS装置は自分の端末とスペアが別にあるくらいである。
スペアは手回し発電式で、一分間回すと30分はトラッキングして貰える。
GPSの受信機から社員の反応が消えたら、とりあえず中有の道を探せば大体信号がやってくる。


妖怪に拉致されるケースも結構存在する。こっちを便利屋だと思って色々な事をさせるときだ。
これまたご褒美だと思っている社員も居るので彼らからすればサボりの一種になるのだが
私はそこまで強心臓ではない。 連絡があるとかなりのレベルで安心する、
そういうこともあるのであっちも、サボるなとかは言わない。何か不具合が発生したのかと
聞いてくる。こちらは安心して報告できるのである。


適度に休んで適度に行動できないという人もいるけど、はっきり言うが幻想郷で休もうと
するのは自殺行為だ。休むなら自分の寮とかごく一部の施設だけと思っていただいてよい。
怖い目に遭えば改めてGPSの大切さに気づくのである。


以上社畜からの報告でした。