□月 ●日  No1936 温泉にいけなかったら引けばいいじゃない


幻想郷の仙人(現在評価安定中)が地底から吹き上がる温泉を片っ端から閉鎖させているので
周辺住民から苦情を受けている。温泉は燃料が不要でお湯につかれるとあって住民にとっては
憩いの場だったりするのである。 
もちろん妖精を用いた簡易敵水質検査もしているからそこまで問題にする必要は無い。


それでも仙人はなぜ、地底からわき上がる温泉を封鎖しようとするのか。
地底から怨霊がわき上がるからだけでは説明は困難だ。なぜなら怨霊たちがお金になるからと言って
怨霊狩りをする妖精やら赤と白とかが乱獲した結果怨霊たちもさすがに地上に出るのは危ないと
学習しだしたからである。 命はとっくに無くなっているが魂あっての物種状態だ。


そもそもなぜ、この仙人は温泉を封鎖しようと試みるのか。
朝倉に尋ねるとそこで面白い話を聞くことができた。 寿命を伸ばそうとするプロセスの中で
仙人達は重金属が入った水を多く服用し、中毒症状で体調を崩したというのである。
当然近くに住んでいれば重金属が多く入った水を飲み続けなければならず結果的に
その周辺の平均寿命は短くなるのだ。
3馬鹿達はその辺のノウハウを全く持ち合わせていなかったため大変苦しんだだろうと言われる。
魔法使いの寿命を増やす試みが上手くいきだしたのは蓬莱人と呼ばれる人種の研究が進んだからと
言われる。


それが逆に若い姿で屍解仙になろうと決意させた原因となっているのはなんとも
皮肉克つ呆れた話である。
河童達があまりに勝手な振る舞いをする仙人達にたいそう怒っていた。
理由を尋ねると温泉を利用して荒稼ぎしようとしていたらしい。それは当然なのではと思いつつ
対策を練ることに。


その結論は、なんと地下を通してお湯を通してしまおうというものだった。
熱に強い樹脂配管を使うもので幻想入りどころか現代でも最新鋭の配管を利用
そのまま地底を通して、一度プールに溜めてそれを配給するのだという。
元々温泉好きの河童。普通なら身勝手な行動ばかりするのに今度ばかりはほとんどぶれなくて
笑えてしまう。


かくして連中の思惑通り温泉は開通。そこを運悪く通った怨霊から採取できる金属を
維持費に充てる恐怖の仕組みが完成したのだった。
これでいいのか?