□月 ●日  No1954 上級者は水筒持参


列車がメンテだとか色々な理由で、なんと幻想郷行きに乗るものがない事態になった。
原因となった朝倉に文句を言ったら別ルートで行けることになり、利用することに。
霊能局の職員が使っているというそれはなんとバスだった。
しかも古びた市営バスのような代物で見る者を確実に不安にさせる。


中を見るとびっくり 半分くらいは機材で埋まっていた。
しかも誰が見ても八雲商事より上物だった。なんかやるせない気分になってくる。
金が掛かってないのは外観だけだった。
思わず運転手に外見はなぜ治さないのですかと尋ねたら、幻想郷ゆき用の塗装だと言われて
思わず外を見直してみると、なんと錆だと思っていたところは丁寧なペイントだった。
税金の無駄遣い過ぎる。


八雲商事については本当に古い列車を末永く大事に使いましょう計画とかいうものに
従って本当に古い列車が宛がわれることを考えるとあまりに違いすぎて泣けてくる。
もっとも列車が古いのは、鉄道会社も同じとのことなので、鉄道会社そのものの
体質なのかも知れない。


さて、バスは一路幻想郷を目指すのだが、これがなんといいますか時間が掛かる。
利用できるゲートは自動車で小一時間かかると言われて唖然とする。
陸路は場所が簡単にばれないように特別な場所を利用するのだそうで、
たしかに手軽に行ける分だけ不便なことになるのは仕方ないのかもしれないが
サスペンションの造りが悪いのか過積載なのか、乗り心地は酷く、
一緒に同乗している連中の顔色がみるみる悪くなるのを見てげんなりする。


よくみると座席前に「ゲロ袋」なるものが配置されていた。
観光バスと違い、お茶がでるわけでもなく、鈍行バスでおまけに山を走るものだから
スピードが出ないこと。
列車だったらとっくについてもおかしくないところでゲートに到着。
そこから開くまでが遅い。


列車も岡崎教授が来るまでは幻想郷行きのゲートが開くまで酷いときは一晩かかったものだが
その悪夢が蘇る。あまりに遅いのでとうとうバスの中でビデオ上映会がスタート。
B級映画だがみんな食い入るように見ている。
乗っている人何人かが外に出る。 何事かと思ったらトイレだった。
バスの後ろの方にトイレがあるのだが、いっぱいで並んでいるようである。
どこですればいいですかと尋ねたらその辺でとか言われた。 まさか顕界で立ちションとか。
見たくもないババアのケツを拝むとか悲惨すぎて涙が出る。
しかもちゃんとトイレットペーパーが置いてあるでやんの。
想定内ですか そうですか。


映画二つ終わったところでバスが走り出す。
そこからが長い。 結局鈍行バスが着いたのはそれから一時間後。
二度と乗るかと思ったが、霊能局の社員はこういうバスに乗ってやってくるのかと思うと
色々な意味で同乗したくなる。