□月 ●日  No1955 13日の金曜日


13日の金曜日ということで妖怪達が俄に活気だっている。
特に意味があるわけではないのだが、適当な謂われさえあれば祭りになるのは人間も妖怪も
さほど変わるものでもないと言われてとりあえず納得する。
まさに安上がりだ。


命蓮寺の連中には13日の金曜日の意味がよく分かっていなかったようである。
当然と言えば当然なのだろうが、大師様がホッケーマスクをつけてふんがふんが言っているのは
たぶん間違っているのでやめていただきたい。


ちがいますからと苦情を述べたら、再現度が低いと勘違いしたのかさらに腕の筋肉がバンプアップして
もうこれ以上コメントしてはいけないと思った。
しかも子供達がよってきて終始和やかな雰囲気である。こいつの正体を知ったら多分ひっくり返るの
ではなかろうか。
一輪嬢は子供向けがあってそっちが幻想入りしたとか言っているが色々おかしいと思う。
チェーンソーを持っている奴は偽物ですとか笑顔で言われてもとても困る。


面白かったのは3馬鹿の反応である。
てっきり自分たちの祭りだと勘違いしていた。これは異教徒の祭りですから云々と言うと
それは違うという。 仕方がないから資料を見せてこうだと言うと「あー」と答えられた。
さらにこの件は内密にとも言われたが意味がよく分からない。


資料室で調べたらどうもこの3馬鹿自分たちの箔付けのためにこの西洋の宗教のやり方を
利用したのだというのである。
そうなると連中が復活することに殊更拘っていた理由も分かるってものだ。
酷い言い方をすればぱくりなのだ。


朝倉はこの件について、最初はどこも新興宗教という言葉を発している。
違いないと思いつつ、今後連中と接するときのネタとして利用させて貰うつもりである。