□月 ●日  No1962 幻想科学事情


幻想郷の科学を考えたとき、最大の問題がある。
朝倉が、幻想郷に限界を感じた一因でもあるのだが、基本的に幻想郷で科学というと
どうしても実験科学が主流になってしまう問題である。
今日の幻想郷でも科学と言われれば実験科学である。


しかし実験化学には限界がある。 
一定レベルを超えるためには数学などの別分野の学問が必要になる。
幻想郷の科学は横のつながりがどうしても希薄になるため、どうしても時間が足りず
それが魔術師たちの寿命延長へと繋がっている。


魔術師達はどうしても実験をしないとならないが、当然危険を伴う。
危険を回避するためには数学の知識が不可欠だ。
事故で亡くなる魔術師もまた多数だからだ。


朝倉の魔術も結局はリスク回避が主眼となっている。
コスプレも結局は負担回避のためにやっていることだし
科学の知識の導入は、可能な限り仮想空間での実験を行いたいからでもある。


河童たちもとっくに実験化学の世界からは脱却している。
そうしなければ顕界の科学を理解することができないからだ。
一部の妖怪の中には顕界への留学を果たしている者も居る。


さて、今回こんな話をしたのは実験器具の標準化問題を解決しようというという流れがあるからだ。
これで河童たちは一儲けを狙っているようだが、我々が値段を引き下げようとしている
(朝倉が反対している)ので上手くいってない。
どうしたものだろうかね。