□月 ●日  No1961 ターニングポイント


八雲商事メンツで慰安旅行の企画はしばしば出るが、だいたい流れる。
都会の喧噪を離れて田舎へ行ったとしてもだいたいそれは幻想郷と変わらないとなり
結局没になるのである。


たまに男性陣がどうにかして慰安旅行に行こうと画策する。
ここでポイントとなるのは男性陣という言葉で女性禁制の旅行である。
旅館でスーパーコンパニオンでも呼んでしけこみたいといったところが本音である。
さすがにうちのメンツを連れて行くと後が怖い。
あいつらは美人揃いだが、その手のセクハラ行為はたいてい碌な結果を生まない。
中にはセクハラすると喜ぶ奴まで居る。


私が入る前は結構温泉旅館とかで色々やっていたらしい。
明羅女史が入社した直後の話だが何も知らない(と思われた)明羅女史が
温泉旅館に着いてきた時は最高に盛り上がったらしい。


女たらし数人が明羅女史と話をし出してしばらく盛り上がる。
そして、お酒がほどよく入ったところで次の話にはいるわけだ。
問題は宴の後である。
が、ここで女たらし数人が彼女からを手を引いた。


魂魄はこの場面を見て野郎に話を聞いたわけだが
「あいつは魔性の女だ。近寄るな。」
と言っていたらしい。 第六感が警告音を発しているというのである。
更に言えば「彼女がこの場に来ていること自体がすでにおかしいことに気づくべきだった。」
と言うのである。


さっさと結婚相手を見つけるための腰掛けOLだとあのときは皆が思っていた。
だがあの日を境に変わった。
その後慰安旅行はその後開催されていない。


これは壮大なミステリーだが今となっては詮無きことだ。
今こんなことをやったらロックオンされるからな。