□月 ●日  No2254 もうこいつが妖怪でいいだろ

岡崎から聞いたこわーい話。
明羅女史が変な学生カップルに絡まれたとの事。岡崎と買い物に行っていた時の話である。
(一応フォローすると岡崎もたまにはおめかししたい時があり着ていく服を選ぶために
明羅女史に相談した模様)
ひとしきり口論になるわけだが、彼女の性格上事実を徹底的に突き出して
相手を追い詰める、手を出して来たらいなして潰すという基本(それだけで相当えげつない)
戦法をとるわけだが、今回はそうはならなかったとのこと。


岡崎は持っている所持品から自分がいた大学であることに気付いたが
一応黙っていた。彼女は一応嵌められたとはいえ大学を放逐された身なので
この件については黙っているつもりだったのだが、
降りかかる火の粉は全力で祓う明羅女史のため、案の定トラブルに発展する。
集まる周囲のヒト、そして増える明羅女史の味方。
カップルの言っていることは基本的に言いがかりのためだが、それにしても
ギャラリーが増える増える。


そこにカップルが今度は岡崎の外見をけなし始めた。
言いたい放題言われたが、あまり気にしていなかった。
二人の意識が岡崎に向けられた時明羅女史は自分の端末で色々と調べ物をしていたようだった。
嫌な予感しかしない。
明羅女史どこかに電話を始める。そこでたぶん彼らは最大の過ちを犯した。
「いきおくれの癖に」
一瞬硬直した明羅女史を岡崎は見逃さなかったようだ。


電話の相手はどこで調べたのか二人が所属している大学のようである。
お久しぶりですとか、妙になれなれしい。
なお、罵声を浴びせる二人に明羅女史が割って入った。
岡崎がいた大学の先生であった。やはり観察力が違うと思ったが修羅場の予感でもあった。
ハンズフリーで、大学から出た言葉は一言。「お久しぶりです岡崎教授。」
ここでカップルが硬直する。


実は八雲商事に入社した時に大学の籍が回復していたことを後で知らされることになったのだが
あまりといえばあまりの展開に二人が必死に言い訳をするが、明羅女史が制止する。
「今会話内容をあっちに送ったから」
いつの間にと思ったが、あとで聞いてみたら「備えあればなんとやら」と答えられた。
怖い。


結局、このカップルだが大学の籍を抜かれたというところまで聞いて終了。
籍が飛んだので内定していた会社もなしになったらしい。
なーむー。