古明地さとりといいますと心を読める妖怪というわけだが。
読めるってだけで、それほど害があるわけでもない。比較的表裏なく接している分には
あまり問題はない。
彼女の行動原理は比較的単純だ。まず自分が心を読めると宣言する。
それでも引かないまたは恐怖を感じない場合は別に何か起こるわけではない。
むしろ、地霊殿はうちの会社でも人気のスポットだ。
無害な「さとり」とはぶっちゃけ気遣いの神様だからである。
まさにかゆいところに手が届く。
彼女の素晴らしいところは変態的想像も華麗にスルーできる点であると
誰かが言っていた。どういう変態想像をするのかわからないがリアルさが足りないと
突っ込まれたことがあったという。それはたぶん問題の在処が違うような気がする。
彼女の廻りが動物ばかりなのは単に心が読めることで暗闇が見えることからではないらしい。
暗闇が見えてどうこうというのはとうの昔に克服した問題である。
むしろ彼女の気遣い癖が問題である。気遣いを繰り返すから、結果的に本人が疲れるのだ。
ペットはこの点楽だ。 基本的にご機嫌とか食い物とか 色々と単純である。
気遣う範囲が狭くて楽だという理由に過ぎないのである。
事実我々や魔界の連中とコンタクトを取るときはとても楽である。
問題が起こらない優良客としてカウントされているくらいである。
とどのつまり、心を読んでいる者も資質次第で大分マシであるといえるのである。
というわけで
朝倉の、古明地さとりコスプレに対し断固反対する所存である。
「想起」がエミュレーション技術の進歩に大きな影響を与えると本人は主張するが
そんなことをされたら絶対まともな展開など期待できるわけもなく
あるのは最悪の展開以外だけである。
まず外見が拷問に近い。
そして我々が彼女に対して感じているコスプレの感想を知って
発狂する恐れがある。
心の闇とやらに触れて彼女が発狂する可能性はまずないので安心されたい。
奴の心臓には毛が生えているから特に問題はないのだ。