□月 ●日  No2112 竜巻も予報しにくいといいます


河童の天気予報システム。
元々は渇水対策にいつ雨が降るのかを調べるための仕組みであるのだが、
この天気予報システムが最近当たらなくなったと言うので中身を調査することになった。
といってもこの機械。一種の百葉箱のような代物であり、中には計測機械一式と
顕界から提供されるネットワークの受信システムとなっている。


送受信テストをしてみるが何も問題はないようで、寧ろきちんと動いていると言えるようだが
もちろん、局地的天候の不順はあるもののこうも毎度外れるのもなにかがおかしいと思える。
ライブカメラを見ながら、天気予報とマッチングしてみる。
特に問題が無いように見えるが。


急に強風、大雨が降ってあたりがメチャクチャになった。
天気図をみるもここで大気の状態が不安定になっていることは見て取れるが
ここまで雨雲が発達することはあり得ないという結論に。


理由はすぐに分かった。
幻想郷には天候に作用する妖怪達が数多くいる。
むやみに天候に作用すれば大災害になるのは、博麗神社の倒壊の件ではっきりしている。
我々は容疑者を洗ってみた。


まず一人目は自称現人神だ。
天候に直接作用することが出来ると言えば彼女である。
しかし彼女は気象学を理解している故に、下手に天候に干渉しないことも分かっている。
実は能力発動に一番理性的なのが彼女であることは周囲の人間が良く知っている。


地味に天候変化が可能な妖怪がノーレッジ女史だ。あまりに暑い場合涼ませる目的で
天候変化を起こす場合があるが、こちらはヴァンパイアの主人の指示がないとやらないし
ヴァンパイアの主人は都度予告してから行っているのでこれも違う。


モニターを凝視して、最後に残った人物。
それはなんとピンク頭の仙人様であった。
彼女自身が天候をかえることは出来ないが、問題はペットのようである。
空を飛んでいる細長い物体に着目。
河童の意見ではこいつは龍の子供とのこと。 はじめてみた。


そうこのところの天候変化はこいつが起こしていたのだ。
しかも突風など付きで始末が悪い。
仙人様にペットの管理をなんとかしろと言ったらとりあえず快諾してくれたが
果たしてそれでどうにかなるのだろうかと思う。


いるだけで天候不順を起こすのだから多少は許容しないと駄目かも知れない。