□月 ●日  No2113 単に安いから


良く聞かれることでありますが、妖怪と現地住民をどうやって区別するのですかという
質問をされることがありますが、素人でも簡単に連中を見分けることが可能です。


幻想郷住民の衣服は所謂和装が多いのですが、フリルとかレースの類は所謂オーバーテクノロジの
類であります。コンピューター制御で機を織れるようになった近代ではあまり有り難みを感じないかも
知れませんが、こうした装飾布地はかつてはべらぼうに高い高級品であります。
そんな服装を普段からやっていれば当然思いっきり浮きます。
なので連中の衣服を見分けるのは結構簡単というわけです。


こういった布はどうやって調達しているのでしょう。たとえば八雲商事に依頼すればそういった布は
容易に入手できるでしょうが、大体八雲商事で用意しているのは完成品ばかりです。
扱いにくい布地を提供するよりは、魔術で保護した完成品を送った方が、最終的なコストが安いからです。
妖怪ばかり依怙贔屓と言うかも知れませんが、魔術保護してしまいますから衣服のトータル数は
意外と少なくて済みます。せこいかも知れませんがそうやってコストを削減するのです。


魔術で衣服を生成できないかと言う方がいますが正直それは難しいと思います。
装飾品の形状は複雑で模倣にはかなりの手間が掛かります。大体の場合衣服を着せる魔法は
スペルカードの弾幕の代わりに真空圧縮した服装を着せる方法で実現しています。
これなら霧雨のご息女も安心して術が使えるというわけです。


最初に戻りますが始末が悪いのは一輪嬢みたいな奴です。
彼女の場合幻想郷の庶民の服装をそのまま着ています。これは顕界からやってきていて庶民の
生活にも熟知していること。聖白蓮復活のために目立つ行動しないようにするためと言われます。


このように、色々後ろ向きではありますが幻想郷住民の衣服事情はそんな感じであります。
なお、三馬鹿につきましては現代風のイメージとか言ってて違うじゃないかという意見がありますけど
あれはあれでオーバーテクノロジであります。
決して某衣服チェーンの衣服製造部に作らせたとかそんなわけではありません。 たぶん。