□月 ●日  No2125 避難所

命蓮寺に妖怪たちが集まっているということでいろいろな意味で警戒を強めている状態。
そもそも博麗神社が担ってきた妖怪たちのたまり場だったが、博麗神社の妖怪たちが先鋭化というか
危険な妖怪が萃まりすぎて一般の妖怪が滞在しにくい状態にはなっていた。


鬼はいるわ仙人はいるわ一線級の魔法使いはいるわでは、確かに外敵がやってきたら
蹴散らしてもらえるかもしれないが色々な意味で気が気でない。
人も妖怪も萃まるたびに宴会が開かれることで、皆が飯を食えるというルールが博麗神社に
妖怪が萃まる主な理由である。
つまり博麗神社に人や妖怪が萃まるのは食えるからである。食い詰めた妖怪の避難所なのだ。


そこに現れたのが命蓮寺である。修行さえすればとりあえず安定して飯を食うことができる点で
安定して飯が供給されるわけでない博麗神社とは大きく異なる。
一定以上の資金力を有しており、しかも修行と称して妖怪たちに食糧生産させているらしい。
まるでどこかのアレであるが、なかなかうまいやり方だ。


顕界でも同じように職にあぶれた人が多いところで新興宗教が流行る傾向がある。
これも結局は修行すれば少なくても住所と飯は保障されるからである。
命蓮寺で起こっている事象はこれと全く同じことなのだ。


だが、同時に懸念事項もある。 妖怪たちを萃めるところまでは上手くいっても維持が困難だ。
いくらパトロンがいてもいずれは資金的な行き詰まりが起こることが目に見えている。
結果的に、命蓮寺もありとあらゆる妖怪を受け入れているわけではないようで、
あぶれた妖怪が博麗神社にやってきているようだが、あぶれた妖怪の特性上
治安悪化が心配される感じである。


もっとも悪ぶっているだけで気がいいやつも追い出されていると聞いているので
ちょっと苛々もしている昨今である。