□月 ●日  No2126 はんてぃんぐ


黒谷ヤマメ女史から応援依頼があり急遽出撃、メンツが集められて自分はいらないのではないかと思う次第。
しかし内容を聞いてああ、なるほどと思った次第。
なんでも三馬鹿(幽霊除く)が逃亡をはかったのだという。
なぜ逃亡をはかったのか。 先がとんがった医療器具。注射だ。
連中に注射の概念を説明をするのが難しい。


過去の世界に生きていた人間が現代に生きる際、問題となることがある。
それは病気もまた進化しているということだ。
ウイルスは進化を続けており、科学技術によって撲滅したとみなしていたウイルスが
薬物に耐性をもって復活することも決して珍しくないことなのである。


当然、妖怪たちと言えどもこうした病気はしばしば重篤化を起こす。
そこで病気が重篤化しないようにするために、予防接種をする必要に迫られた。
これは幻想郷住民にも適用されている。一応予防接種のシステムは顕界準拠になっているからだ。


これは大師様も同様のことである。しかし、彼女たちは事前にその点の話を知っていたので
割と上手く予防接種を普及させることができた。
だが、三馬鹿にはそれがない。政治学や経済学の知識はかなりのペースで吸収していったが
病気の話については奴らはポンコツである。


そもそも連中は病気になるのは気の流れの問題か呪いの問題と思っている。
怨霊が病気を起こすのだから病気を起こす怨霊を排除すればいいだろうというわけだ。
だが、三馬鹿のひとりは怨霊だがそれについてはどう考えるのだろう。


それが実は体のバランスの変化やウイルスの類と説明するのが困難だ。
彼女たちにとってはミクロの世界は未知の世界なのである。


かくして三馬鹿のハントが始まった。
賞金を懸けたらなぜか博麗の巫女たちまでも参加してものすごいカオスになった。
余計に連中が隠れると思うのだがどうだろう。


結局連中をみつけたのはゾンビ製造元であったのだが、奴の賞金は借金できれいに清算されてしまったことを
ここに報告いたします。