□月 ●日  No2239 金は天下のまわりものってわけで


幻想郷で厄介なのが物価の問題でありまして、顕界から考えると信じられないようなものが高かったり
安かったりしてとても興味深い事象であります。
幻想郷というのは独自の発展を遂げてきた社会でありまして、当然顕界とはかけ離れた仕様になるのは
仕方のないことだと思っております。
それは概ね妖怪が介在するために起こるため、そして我々の介在によって起こるためと言えるでしょう。


たとえば塩や砂糖の類は八雲商事によって比較的価格が安定させられているものです。
幻想郷においては甜菜の栽培が比較的早期に行われていますが、やはり幻想郷だけでは十分な需要を
カバーすることは適わないため、八雲商事からの輸入に頼っているのが実情です。このパターンは
あまり良いことではないのですが、幻想郷では妖怪による収穫量の底上げがあるので、
実は八雲商事に頼っている部分は軽微であり、高騰を抑える為という側面が強いです。


特徴的なのが飛脚便の類で妖怪たちの影響が特に大きい部分です。
価格とサービスは顕界とあまりかわりがありません。
近年、スペルカードに格納する小口便が強化されたため、妖怪一人あたりの物資輸送能力が
顕界のトラックに匹敵するレベルになったと言われ、物流面のコストダウンに一役買ってます。
ただし、悪天候などに影響を受けやすいのが玉にきずです。
最近では八雲商事の荷物も直接搬入以外はそちらを使うことが多いです。その分のリソースは
別に回せるということになります。


お酒の価格については顕界とあまり変わりがないと思います。
これは製法がそれほど変わらない点と大量生産のニーズが多いことなどが挙げられます。
八雲商事からも大量に運んでいるはずですが、総量からすればまことに微量です。


幻想郷の物価については市場経済のなすがままにしていると不景気になったり
資産の集中が起こったりするので、ある程度寄合みたいなものを開いて問題を解決することになりますが
その辺の資産統計の類がなぜかうちらに回ることが多く頭が痛いです。
霊能局が本来管轄なんですけどね。 統計機関と思ってるんでしょあちら。