□月 ●日  No2246 幻想入り不可能


幻想郷の妖怪というのは科学と無縁であると思うのは酷い偏見というしかありません。
寧ろ科学というのは隙間を縫って妖怪が出現することがたびたびあるわけで、そいつを利用した
怪しい商売が顕界では毎度繰り返されています。
寧ろ昔と比較してよりひどくなったと言っても過言ではありません。


所謂疑似科学という奴です。月面人からすればなんでこんなことでと突っ込みたくなりますが
謎の数字を出したり科学的にいろいろなことが解明されると、今度はその間を縫って
さらなる幻想が生まれていくのです。いくら観測機器がよくなっても人間は実際に見て
体験したものじゃないと納得しないものです。


そんなことですから、割と見えないものを利用しての疑似科学ほど始末がわるいものは
ないのですね。特にこの手のものが幻想郷に流れ着いても使用用途がなくて
さっさと廃棄されることがしばしばであります。
たまに思い出されて付喪神もどきになる場合がありますが、この場合幻想郷でも
生き延びるための居場所がないことが殆どです。


この場合、連中を幻想郷にあっせんするのはやめにしています。
自分で行きたければいけばいいのですが、行っても碌な事にはなりませんよと
警告だけしておきます。
この手の妖怪は製造業に寄生して色々怪しいことをやっていますから
皆さんも騙されないように気を付けてください。


マイナスイオン発生装置が置いてある八雲商事営業部からお送りしましました。