□月 ●日  No2346 しあわせのかたち


八雲商事で仕事をしていると幻想郷の実態がいろいろ見えるけど。
言えることは自分から危険に飛び来なければ幻想郷も意外と安全だということでありますs。
顕界よりはちょっとばかりあぶなかっかしいかもしれないがそれはどちらかというと
幻想郷に不慣れだから起こることで、そうでなければそれほど危険を感じないで済むのではと思う。


問題は我々がわざわざ危険地帯に入り込んでいるという事実だ。
ハッキリ言うが、博麗神社に客が来ないのは当然だ。
あそこまで妖怪変化だらけではとてもじゃないが一般の人は行けない。


もっともこの辺にもポイントがあって、友好的な妖怪が意外と多いので
誰か一人でも顔見知りになれば安全は確保されるのである。
これ、意外と重要。
地上ルートで博麗神社に行くときは知っておいて損はない。


村人の中には結構この手のコネを利用する手段をよくわかっていて
妖怪退治屋だった村人がいつしか妖怪と連携して生活するようになっていた事実を
ここで目の当たりにするのである。


とはいえ、幻想郷はとてもじゃないけど皆が思っている以上に平均寿命は短いし
衛生面はとても良いとは言いがたく、病気になると概ね助からない。
ここの人たちにワクチンを接種すればだいぶ良いのではないかという
話もあるが、そこまでお金がないのが実情だ。


ここで考えるべきはどっちに住んでいても現地の人にとってはそれなりに幸せということだ。
もちろんそれなりに不仕合せでもあるのだが。それはそれ。