□月 ●日  No2348 あの場所の謎をおえ


顕界にも幻想郷のような色々な場所っていうのがありまして、特に人気のなくなった廃屋とか
その手のものとかが多いと言われます。そういうところに行くと妖怪に襲われるというのが
割とよく言われていることです。実際にはそんなことはなくて、単に治安が悪いって話なのですが
この手の話も妖怪のせいってことになると色々コメントがしたくなくなるわけです。


私の友人にオカルト好きがいるのですが、彼の話すオカルトってやっぱりただのオカルトなのですね。
脚色がひどくてリアリティがない。つぶれた店舗の中に心霊写真が撮れるというので
心霊写真が取れそうな反射光の多いガラス張りのところで写真を撮るとそれっぽく見えるのです。


さて、私が今回それでも廃屋に侵入したのは、廃屋には廃屋になる理由があるからと言います。
どういうことかと言いますと。そこに何かいることで確かに廃屋になる速度が促進される
ケースが散見されるからです。いわゆるつぶれ屋敷というところがそうです。
ここではどんな商売をしても上手くいかないと言われます。


とはいえ、人間というのは勝手な生き物なので、引っ越して
廃屋になるケースなんて結構あるはずなのです。それでも促進されるとなれば
それは何かのせいとなります。
そこには貧乏神でも住み着くのでしょうか。


入ってみましたが、いるにはいるのですよ。
でもそれ自体は決して大きな力にならない筈なのです。
そこでうちの会社に解析を依頼したら予想外の答えが返ってきました。
種類がバラバラすぎるというのです。特定のベクトルに定まっていないため
不安定なのです。崩れると一気に不安定になるくらい。しかもそれぞれの要素を持ちすぎているから
バランスが崩れれば一気に崩れるというのです。


こういう場所の場合除霊してどうこうってこともなく
きっと延々とつぶれ屋敷として解体されていくのでしょうね。恐ろしい話です。