□月 ●日  No2349 混ぜ物はやめて


明羅女史がお菓子教室を始めている。この時期になるとよくある光景。
とりあえず、やばそうなので監視することになっているらしい。
なんでも幻想郷から仕入れた謎の薬品を混ぜているのではないかという噂があるのだ。
まさかそこまでやるまいと思うし、第一そんなことができたら妖怪は容易に制圧できるわけなので
現実味がない話であるが、場合によってはありうると思ってしまうあたりが色々アレだ。


古来から惚れ薬の類というのは一定のニーズがあるが、地霊殿の主人から言われた発言は
いろいろ納得できるものだったので載せておく。
仮に惚れ薬があったとしたら、そこから色々な感情に派生するのが人間だというのである。
考えてみればわかることだが、ヤンデレという言葉があるように好いているといって
相手にとって都合のいい展開になるとは限らないものだ。


さらに難儀なのは好意というのは実は解釈が必要であるということである。
実は好意ではないのに好意と言ったりその逆だったりというケースがあるのだ。
これは自分でも考えてもいなかったことだが、好意でも自分勝手な好意の場合は
大迷惑ということになる。意外とそっちの方が彼女を混乱させるらしい。
人間は論理的に行動するとは限らないのである。


そう考えると、薬を混ぜるというのはどんなものかというと、呪術的な意味合いと
言った方がいいらしい。ブラシーボ効果を狙うという意味で有効なのだろうが
体の一部を混ぜるといっても実質老廃物じゃないかと思っていたら、
地霊殿の主人から思いっきりどつかれた、


さて、明羅女史の例の薬だが、あとでバニラエッセンスであると説明を受けたが
ボスは無言でそいつを研究室に送って行ったので結果待ちである。
南無〜。