□月 ●日  No2405 幻想世界は覚せい剤汚染されてるの?


八雲商事検疫部の仕事の一つに禁止薬物類の規制があります。
意外と思われるかもしれませんが、幻想郷では結構顕界とは違う形で禁止薬物が存在します。
特定の妖怪にとっては毒などの条件があるからです。
特に覚せい剤の類は開発当初から早くも禁止薬物のお仲間入りしたというお話があります。


その理由は何なのか。そもそも妖怪たちにとって覚せい剤が邪魔だったことが理由として挙げられます。
妖怪を退治する相手が恐怖を押し潰す薬なんて服用されたら妖怪たちの立つ瀬がありません。
おまけに夜間まで冷静に行動されたら、妖怪たちにとって大迷惑以外の何物でもありません。
驚かせる目的で活動して逆に返り討ちになったら意味がありません。
覚せい剤は開発当初から妖怪にとって忌避される存在になっていました。
今も思えばそれは正しい選択だったと言えるかも知れません。


服用を繰り返すと狂暴になると言う事実は早々に隠されました。
妖怪でさえこの覚せい剤を服用すると色々と問題が起こることも解っていました。
民間療法的に近い効果は既に知られている話でした。
より寿命が長く、短期間の快楽のために覚せい剤を服用するのは妖怪にとって
あまり考えたくないことでした。
第一長い時間起きていたところで、多くの妖怪が昼間に弱く活動できないのに
覚醒したところであまり意味がないのです。それこそ無駄です。


弾幕戦が始まってからはいわゆるチートアイテムの扱いを受けるようになりました。
回避能力が向上してルールを崩壊させる恐れがありました。
なので、ヒロポンが社会的に問題であると知られるや否やロビー活動を展開
あっという間に顕界でも禁止薬物にしてしまったというところです。


結果オーライってことで。