□月 ●日  No2406 仙人からのクラスチェンジ事案について


幻想郷全体で主要な妖怪たちが大暴れしているという事案が発生。あちこちで通報があり対処に追われる。
普段温厚なはずの妖怪までもが狂暴化しており、社内は一時騒然となった。
霊能局がヘルプを要請する事態は久しぶりである。


一輪嬢が本業モードで暴れる妖怪一匹を取り押さえすかさず採血する。
現象は妖怪と人間それぞれで起こっており、強力な妖怪もレジスト(抵抗)できていないことから
なにかを服用したのではないかと考えられている。
実際、暴れている妖怪たちをリストアップするとある点で繋がった。
博麗神社で開催されている花見大会に出席した連中だったのだ。


調査の結果、血中からドーパミン誘導物質メタンフェタミンに似た物質を検出するに至る。
ここからすぐに容疑者は確定した。博麗神社に最近出入りしているあの仙人である。
彼女が持ってきたお酒を服用した人妖が丸ごと問題が発生していたのだ。
至急身柄の確保が求められ、任意という形で事情聴取が始まった。


結論から言えば、この仙人が渡したのは常習性を無視すればもともと薬酒と言われる代物である。
それを振る舞ったのは間違いというべきか。
ただ、一点気になるのはこのお酒の出どころである。間違いがなければこのお酒は
鬼たちで流通している傷をいやすための物であるはずだ。


結局ちょっとした暴動は約一日かけて収束したが、お酒のサンプルを採取して
今後の参考にしたいという話になっている。
この薬酒、色々な妖怪に利いたと言うが一部普段と変わらない奴も居たのはご愛嬌である。