□月 ●日  No2430 ハイテク犯罪者


明羅女史がストーカーの被害に遭っているらしい。
なんという勇者、もとい 酷い奴だと皆で無言の同意をする。


なんでも自宅に侵入して、コンピューターの中を勝手に覗かれたらしい。
これだけの手練れなら八雲商事に入社しても結構やっていけるのではないかと
皆で示し合わせ、無言で同意する。


しかもついさっきまで忍び込んで家の中で隠れ居ていたというのだ。
彼女とて決して戦闘力が低いわけではない。彼女の索敵を避けてきちんと隠れきったのは
さすがとしか言いようがない。ますますそのストーカーに興味が出た。


明羅女史のコンピューターを覗くのはかなりの能力と言いたいところだが
彼女とて自宅では結構セキュリティがあまあまらしい。
彼女のPCの中の文章を読んでSAN値が減らないとはなかなかやるなと皆で
無言の同意をする。


ここまで来るとストーカーが凄腕のエージェントに見えたので
ボスの許可の元ストーカーの確保に向かう。
気分はスパイ映画だ。IRシステムを駆使して、スパイの姿を確保
里香女史が「あらイケメン」と言ってみんなが画像にくぎ付けになる。
ただしイケメンに限ると言うやつか。
明羅女史だけが怖い顔をしている。当然の反応ではある。


彼女の身の安全を確保すると言って会社において我々でストーカーを
確保する。まるで軍隊のような動きでストーカーを追い詰めたらあっさり投降してきた。
目的を尋ねたら普通のストーカーの答えが返ってきたので、ボスが、うちに来ないかとか
アホなことを言い出している。


すると予想通りストーカーがあの姉さんヤバいって言い出したので、
皆まで言うなと言って黙らせることになった。何かが違うと思われる。
ロックオンされる前に逃走をお勧めするが、何食わぬ顔で社員にしてもよいと
いう申し出にストーカーが面喰っていた。
相手がストーカーなのにと言っていたが、上には上がいるとだけ伝えたら
遠慮しますと言われた。 
あなたは賢い。


まあ、いろいろ見てはいけないものを見たのだろうなと思いつつ帰路に就く。
また一人犠牲者を救った満足感に浸りつつ、皆で打ち上げを行った次第。
明羅女史? あとで迎えに行きます。