□月 ●日  No2489 顕界でも出るとこ出る話


妖怪傘 多々良小傘 彼女が生まれた理由ほど色々な意味で考えさせるものはないかもしれない。
そもそも忘れ傘がどうして発生するのか、通常なら特定の持ち主への執着が発生する筈の
傘がほかの人を脅かせる方向へと変わっていくのか。
そもそも傘が忘れられるのは幻想とはかぎらないということである。


実情を書けばそうだ。実際には妖怪傘が生まれる背景にあげられるのは傘の盗難にある。
置き傘をすると傘がしばしばどこかに行ってしまうことが、所謂勝手に何処かへ行ってしまう
傘への謂れを生み出してしまうのだ。故に顕界であっても妖怪が生まれるプロセスが
そのまま生かされてしまうのである。このようなタイプの妖怪は割と多くいる。
最近だとリモコンが危ないと言う話だ。


話を戻す、そうなると何故妖怪傘は驚かせることに命を賭けるのかって話になる。
実情を書くとこうだ、傘の中には盗難防止で罠を仕掛ける傘が増えているのである。
取ってが外れるなどして傘として使用できなくなるのだ。
大体の人が驚く。


それを見た傘たちは自分たちが捨てられないようにするために、相手を驚かせる方向へと
進化したと言うわけだ。最近だと色々なイラストを用いてドン引きさせる傘とかもある。
そういえば、あの傘妖怪はなぜか生足・・・。


というわけで顕界であっても妖怪は生まれるときは生まれるのでした。
なーむー