□月 ●日  No2512 呪いの水とか


外の世界すなわち顕界から物が流れてくる場所というのは結構決まっておりまして
たまに廃品回収をしないといけないことがあります。
ちょっと前までは幻想郷でこの手の物を回収するのはうちだけの仕事でした。
幻想郷では外の世界にあるものを不用意に触ると呪われると思われていたのです。


曰く、顕界の物を触ると肌が黒くなるとか、周辺の水を飲むと呪われてしまい
子供に至るまで呪われるとかそんな具合です。
肺をやられて、血を吐いた後で命を失うなんてこともあるということです。


これ全部顕界の産業廃棄物がもたらす問題であります。
上記はポリ塩化ビフェニルの問題、下記は恐らくアスベストではないかと
思われます。なので、八雲商事では定期的にこの手の産業廃棄物を
回収、当初は顕界に送り返したり、隙間がつくる裂け目とかに
投棄したりしてました。


しかし最近では、解体方法のノウハウが溜ってきたせいか、
我々が見つけた時にはアスベスト入りの袋だけが投棄されているなど
いいんだかわるいんだかよくわからないことになっております。
香霖堂でもおそらくこの手の競争が激化しており
物品を手に入れるのも大変なのではないかと思う時があります。
最悪です。


ちなみにこういう時になると河童たちはものすごいチームワークを発揮しますので
観察するといいでしょうが、撮影はやめた方がいいと思います。
先日、鴉天狗と河童たちの小競り合いを見て、恐ろしく狂暴な河童の姿をみて
ああ、連中の本質はこうだったと思うわけです。
だめだこりゃ。