□月 ●日  No2578 ゴールドラッシュ


うちの研修でいろいろな妖怪が紹介されるのですが今回はちょっと面白いやつを。


大型妖怪というものは何も雲山のような物理的巨大妖怪とは限らないらしい。
というわけで、人類を震撼させたとんでもない妖怪が米帝にはいたらしい。


そいつは今から200年くらい前に暴れたという妖怪で、その特徴はなんと金を生み出すことであります。
金はいろいろな人間を欲に至らしめて自己崩壊させるというシロモノです。
さらに外部から欲にまみれた人間がやってくるとあって、その場所を人種のるつぼに変えてしまい
そこでおこる小競り合いやいろいろなものをエネルギーにするという下手すりゃ幼稚園バスを襲っている
怪人連合よりもずっと合理的な妖怪と言えるかもしれません。


しかし米帝では少々勝手が違うことが起こりました。
彼が行ったことで途中までは彼の思い通りに話が進んだかに見えたのですが
そこから始まったのが、米帝南北大内戦だったそうです。
さすがの彼もこれにはびっくり。
自分の食い扶持は当面確保できるとありますが、当時住んでいた多くの
妖怪からは総スカンを食らったとか。


驚愕すべきはここから先の話でありまして、確かに金は出てきたものの
その場所では結局インフレになって混乱が縮小されてしまったとか
挙句の果てに米帝内戦が終わると今度は当時問題であった奴隷制度廃止のために
動いた妖怪ということで裏で祀られる始末。
結局彼は人間による扱いの変化に心が折れて、そこで金を産出するのはやめたということです。


現代ではこうした鉱物資源型妖怪は毎度毎度すったもんだを繰り返した挙句
自滅が多いらしいです。この前は中華でレアメタル妖怪が暴れて一儲けという話が
欲の張り過ぎで自分たちが不要になるように技術が進歩してしまい、
零落したという話があったばかりです。
なんといいますか、人間って恐ろしいですね。